こんにちは「ゆるりら」です。

待ちに待った夫君と娘のお迎えだったのですが、台風の影響により横浜入港の時間が遅くなりました。東京の娘は朝から仕事を休んで迎えに来てくれていましたが、夜に用事があるという事で、横浜には4時か5時頃までしかいられないそうです。他にも渡したい子供がいるのですが、東京の子の分は最初に渡そうと、荷物の箱詰めでも彼女の分のお土産だけは、別途に手荷物にしました。

特に、パリで買ったブランドのバッグは夏用なのです。同じ品を色違いで買っていて、その子に「どの色がいい?」と、聞いていました。実はその子が今年欲しかったブランドのバッグだったそうで、「ママはエスパーなの?!」と、大喜びしてくれました。今日渡さないと、夏が終わってしまいます。

荷物と言えば、私は箱4つ、スーツケース2つ、ボストンバック一つ、ショルダーとリュックという、大荷物になりました。箱4つとスーツケース一つ、ボストンバック1つは、「預け荷物」という、各階ごとのカラーシールを貼って預ける荷物にしました。取りに来た時にボートの職員さんがボストンバッグを見て「この中に割れるもの入っていないですよね?」と、焦った声で聴きました。「入っていません!」と、ハッキリ言いました。でも心の中は(危ない!液体の物をたくさん入れていて、昨日書類を見直して入れ替えたとこだった。良かった。)と思いました。

私は11階だったので、早く出られる順番です。呼ばれるまで部屋にいようと思っていましたが、横浜の港が見えてきました。夫君に連絡すると、彼からも見えてきたそうです!え!私も見つけたい!

横浜の埠頭が見えてきました。彼が「今は左側に見えているけど、着岸は右だよ。」と言うので、私は7階のデッキに行こうか迷いましたが、一番人がいないと思われる「11階前方のデッキ」に駆け出しました。思った通り人は少なく、日よけの傘を持って目を凝らしました。遠くて良く見えないけれど出発の時の横浜港の様子がありありと思い出されました。大雨で、見送りに来てくれた夫君と娘が濡れないかが心配で、寂しくて涙が出ていたこと。

屋上に娘と夫君がいるとラインの電話で連絡が来ました。嬉しくて嬉しくて、見ると、暑い日差しの中に日傘をさした二人の姿が見えました。そして、トトロのメイとさつきのように、傘を上下させて私に合図を送ってくれました。可愛い!ありがたい!私の為に朝から一日中待っていてくれたのです。私も大きく手を振りました。船が大きいので11階のデッキと言っても、なかなかあちらからは見にくいのかもしれません。段々と近づき、お互いにわかるようになりました。「ママー!おかえりー!ママー!おかえりー!」娘は、何度も何度も、大声で私を呼んでくれました。若い娘さんにとって小さな子のように大声で呼ぶのは恥ずかしかったと思うのに、力いっぱい呼んでくれました。私も声を裏返しながら、子供の名前を呼んで、「ただいまー」と、叫んでいました。このデッキに人が少なかったのが、幸いです。

そうこうするうちに、出口に向かうことも考えなくてはなりません。もっともっと娘の顔夫君の顔を見ていたいけど、早く出て娘にお土産を渡せるなら、と、出口の方に向かうことにしました。さようなら、ありがとう、私のお部屋。そして、スーツケースにリュックとショルダー、パスポートなどがすぐ出せるよう準備して、5階の出口方向に向かいました。ところが、もうすでに長蛇の列です。5階のレストランの前から螺旋階段の下ぐらいまで、中国の方と思われる方中心に、ぎゅうぎゅうになっていました。ボートの職員さんから、荷物の準備ができていないので、まだ待ってくださいという連絡でした。そこで、どれぐらい待ったでしょうか。娘は時間切れで東京に向かってしまったのでしょう。こんなことなら、あの11階のデッキで、可愛いあの子の顔をいつまでも見ていたかった、と思うぐらい長い時間でした。多分、最初は「オーシャンズクラブ」の方が出て、それから我々です。

列が動き出し、怒涛の如く人が押し出されて行きました。対面審査などありましたが、荷物の受け取りがとても大変でした。まず、自分の荷物がまとまって出ているわけではありません。私のように箱を4つ、スーツケースとボストンバッグと言う人は、カートでは無理なのでさらに大型カートを貸してもらいました。たくさんの箱の山から私の箱を見つけ出す必要があります。アルバイトの人も助けてくれましたが、体育館のようなところに並べられた箱の海から、私の名前の箱を拾い出すことは大変でした。さらに、ボストンバッグ、スーツケースは出てくるのが遅く、荷物を拾い出すことに苦労しました。ボストンバッグなんて投げられていました。これを見て「割れ物や液体は、入っていませんよね?」と念を押された意味が分かりました。そして、久しぶりに夫君に会うからワンピースで出たい、なんて甘い考えを持っていましたが、やめてスラックスにして良かったと思いました。箱のうち3つは、有料の宅配で送ることにしました。

外に出て、待っていた夫君に連絡して会えた時の、ホッとしたこと。それからは、脳が緩んだ感じで、それまで一瞬一瞬を鮮明に覚えていたのにそれから先のことは、彼に任せてのんびり、ゆったり、何の緊張もなく、それゆえ何がどうだったのかを覚える必要もなく、ぼーっと車に乗りました。

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