こんにちは「ゆるりら」です。
3月で仕事を辞め、4月23日からピースボート107日間の旅行に出ています。この旅を目標に、手術を含めた健康管理、物品や旅費の準備、心の整理をしてきました。そして、当初一番行きたかった国は、無事訪問できました。まだ8月まで日があります。オーバーランドツアーにほぼ3週間行っていたので習い事も中途半端になり、距離ができました。たくさんの知り合いができましたが、ずっと付き纏うとご迷惑になるでしょう。
少し日本が恋しくなった、こんな時には「エンタメ」です。明るく楽しい日本のドラマが心を救います。寄港地用のWi-Fiでまとめてダウンロードした、向井理さんの「パリピ孔明」を見ました。「設定、甘!」と、ドラマの中で言われているように設定には無理があるのですが、内容は良いのです。船内Wi-Fi節約中で他の人の感想や原作など一切読んでいません。私個人の感想なので、間違った記載はご教示ください。
現代のシンガー誕生物語で、歌謡業界の裏側などの話は、少し「推しの子」にも似たところも感じました。設定に大きな無理があるのに引き込まれたのは、なんといっても向井理さんの「美」にあります。上白石さんの美しい歌声や可愛らしさは、もちろんヒロインとして十分なのですが、向井さんを主人公にすると萌音ちゃんは若すぎてヒロイン格ではないのです。この話は、向井理さんの「良性具備」の美しさと、あり得ない設定を面白く表現してくれる演技力にあったな、と思います。また、彼の発声が良いので、難しい言い回しも美しくよく聞き取れて、全体の流れを邪魔しません。
そして、私が好きだったのは「オーナー役」の、森山未來さんです。スタイルもすごく絞ってとんでもない豹柄のスーツがよく似合い、若い頃のバンドマンの演技もチャーミングで、無理のある設定を本当にありそうな話に演技で引っ張ってくれました。「三丁目の夕陽」の好青年役の時から、気になっていた人でした。コメディドラマなので、向井さんも森山さんもコメディタッチにスイッチを入れて自然に面白おかしい演技にしてあり、うまさを感じました。SFファンタジックコメディは、こういった「加減」が難しいのでしょうけれど、最後まで引き込まれました。
私も三国志が好きなので、業界の天下取りと三国志の天下取りを重ね合わせる面白さは、なかなかの工夫で、あの手この手で作戦を立ててくれる諸葛孔明は、とても頼りになります。三国志をもう一度読み返したくなりました。また、挿入されている歌はどれも素敵でした。ミア西表さん役の方はスタイルもダンスも歌もパワフルでかっこよかったし、最初の対決で出てきたバンドの人たちの歌も良かった。エンタメコメディの中に、三国志の時代のように殺戮を繰り返す時代ではなく、今は天下泰平の世であることへの讃歌、そして現代の若者が自分の心の中に閉じこもっていることへの応援が込められていました。
向井さんの諸葛孔明の全身のスタイルは、面白い帽子も相まって背の高さにあり得ない顔の小ささと端正さでした。彼は最近悪役が多いように感じたので、今回の美しさと面白さ、さらにチャーミングさを兼ね備えた演技に、幅が広がった気がします。第1話では「バーテン姿」が、とっても美しく、かっこよく、声も素敵でした。コインランドリーでのジャージ姿で洗濯物を出す場面も、とっても可愛くて好きです。全体にギャグ満載の面白い内容で人情話もあり、一気に全部見てしまいました。まだ旅は長いので一日1話にしておけば良かったのに。再度見直しながら、ジムで歩いています。
例えば、これはサウナでのことなのですが、私よりだいぶ年配の体格も良い方が、私よりずっと長いことサウナに入っていて、時々「ウウー」と唸っている。そんな時に、「大丈夫ですか?」と声をかけるのはおせっかい。だって気持ちよく入っているのかもしれないのです。そして、万一にも倒れた時に助けるのは、医療。では、おせっかいと医療の間で人を救う手段といったら、それこそ「歌の力」かもしれません。ドラマでも、立ち直れず自分を見失って心折れた青年や少女を救ったのは、「歌」でした。そんなことを考えながら、サウナで唸っているおばさんを心配していました。

