こんにちは、「ゆるりら」です。

先日、映画「ブラック・ショーマン」を観てきました。(以下、一部ネタバレを含むかもしれません。)

福山雅治さんと有村架純さんが「おじさんと姪」という関係で登場し、しかも原作は東野圭吾先生。となると、つい「ガリレオ風?」と想像してしまいますよね。さらにロケ地が近くの町だったこともあり、撮影の頃から「必ず観たい」と思っていました。

原作は『ブラック・ショーマンと名もなき町の殺人』。我が家にも本がありますが、読む前に映画を先に観てしまいました。改めて読むと、まるで「福山雅治さんを主演に」と最初から決めて書かれたように感じます。

配役も絶妙でした。

  • 福山雅治さんは圧倒的にかっこよく、有村架純さんは凛とした美しさ。
  • 父親役の仲村トオルさんは出番こそ多くないものの、誠実な人柄を丁寧に演じ、その存在感が物語を支えていました。
  • 刑事役の生瀬勝久さんもさすがで、福山さんとの掛け合いは見どころの一つ。

さらに、福山さんがマジックを吹き替えなしで練習して演じたというのも驚きでした。所作にリアリティがあり、見入ってしまいます。

そして「秋に観たい」と思った理由は、何といってもロケの紅葉。スクリーンいっぱいに広がる美しい日本の風景が、物語をいっそう深く彩っていました。

それにしても福山さんと有村さん、本当に美しい…。脇役も含めてテンポよく物語が進み、最後まで楽しめました。

退職してからは、映画や本をゆっくり味わえるようになりました。仕事と家事と子育てに追われた42年間、テレビドラマさえほとんど見られず、「ガリレオ」もリアルタイムでは観ていませんでした。

同世代の友人の中には、福山さんが結婚したとき「ショックでご飯が食べられなかった」という人もいましたが(笑)、私にはそこまで推し活をする余裕がありませんでした。でも今は、作品を純粋に楽しめることがとても幸せです。サブスクも充実していますし、私の人生に残された時間は働いていた年数分はないと思いますが、その中で「今」を大切に味わっていきたいと思います。

映画「ブラック・ショーマン」、観てよかったです。

この映画で、最初から最後までの違和感と言えば──これは殺人事件を扱うミステリーなので仕方のないことなのですが──自分の父親が殺人事件で亡くなったとしたら、あのように淡々とはしていられない、という点でした。お葬式にしてもそれだけで大変なことで、誰が来たかとか、その人に事件に関して何かを聞くとか、そんな余裕はないはずです。

私の父が亡くなった時は高齢で、闘病の末のことでしたが、それでも悲しすぎて、世界から色が消えてしまったように感じました。ひと月ほどは毎日泣き、半年ほどは毎日黒い服を着て過ごしました。妹も同じように泣いていました。だからこそ、映画の中で淡々と描かれている様子にはどうしても違和感を覚えました。でも、それも「ミステリーだからこそ」必要な描写なのだろう、と最後には思いました。

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