こんにちは、ゆるりらです。
秋の風が心地よい中、東北地方の山々を巡る旅に出かけました。大手旅行会社の「初歩・ハイキング」ツアーに一人で参加し、初めて出会った人たちと言葉を交わすところから始まりました。東京駅から出発し、遅れさえしなければ、あとはすべてお任せという気楽な旅のはずでしたが、自然の楽しさばかりに期待していた私は、まさかの厳しい体験を予測していませんでした。(旅の予習は「東北の山々を巡る旅」をご覧ください。)
ツアーの印象は、ガイドさんのお人柄によって大きく左右されるものです。今回のガイドさんは、私と同年齢の大柄な男性で、声が大きく山歩きが得意なベテランの方でした。集合場所に早めに着いた私を、足元までしっかりとチェックする様子が印象的で、山歩きに適した靴を履いているかを確認していたようでした。私の靴を見て安心した様子が感じられました。
最初の訪問地:福島県の安達太良山
福島県は人生で初めて訪れる場所でした。ロープウェイに乗り、遠く蔵王連峰まで見渡すことができるはずだったのですが、当日は霧が立ち込め、山頂の風景はぼんやりとしか見えませんでした。
山歩きの服装・持ち物(良かった点・反省点)
- ダウンジャケット
バスを降りた瞬間に寒さを感じ、急いでキャリーケースから取り出しました。最初は霧がかかる程度で温かかったのですが、山を進むにつれて雨脚が強まり、完全防水でないため最後にはびっしょりになりました。軽くてコンパクトなのは良かったのですが、防水のウエアの用意もあったのに、残念でした。 - 登山靴
10年ものの登山靴でしたが、底が固くハイカットで足首をしっかり支えるタイプです。雨水で茶色の川のようになった登山道では、靴底がしっかりしていることで石の上を歩いても疲れにくく、泥水に足を突っ込むことなく進むことができました。 - ポニーテールが出る帽子(ハット)
ポニーテールが出せるハットは、髪が長い私にとって便利でしたが、雨が強くなるにつれて帽子の外に出していた髪がぐっしょり濡れてしまいました。登山時には、髪をしっかり帽子の中にしまう方が良さそうです。
登山道の川のような道
雨でぬかるんだ登山道を降りる際、石の上をバランスを取りながら進む姿勢は、まるでスキーのモーグルのようでした。久しぶりにギャップを乗り越える感覚を思い出し、楽しい気持ちが湧いてきましたが、体力の消耗もじわじわと感じ始めていました。
蔵王ロープウェイの翌日
翌日は蔵王山での紅葉を楽しむ予定でしたが、この日も霧が濃く、視界がほとんどありませんでした。
蔵王熊野岳—火山のダイナミックな風景が霧に隠れて
蔵王熊野岳の「お釜」と呼ばれる円形の火口湖は、霧に覆われてほとんど見えませんでした。ガイドさんが一生懸命案内してくださったのですが、寒さと雨に打たれながら辿り着いた頃には、火口が見えるかどうかもあまり気にならないほど疲れていました。
- カッパ
ロープウェイを降りた時、「カッパを持っている人は着てください」と言われ、十数年前に購入してから着たことのなかったカッパを初めて着用しました。前日背中まで濡れていたことを反省し、今回は髪をカッパの中にしっかりしまって、防水対策を徹底しました。 - 手袋
手袋は特に考えず、家族が購入していたワークマンの99円のものを持参しましたが、これが大変役立ちました。手の平がゴムで覆われているため、滑りやすい木の枝を掴んでもしっかりグリップが効き、冷たい雨風から手を守ってくれました。
栗駒山—神の絨毯の紅葉
最終日に訪れた栗駒山では、ついに晴天に恵まれました。宮城、岩手、秋田の三県にまたがる名峰で、登山道へはバスで向かいました。途中、ドジャースの試合をスマホで観戦し、大谷選手の打席になると、ツアーで知り合った女性とハンカチを回しながら盛り上がりました。まるで修学旅行のような気分で、笑顔が絶えませんでした。
山道を進むと、栗駒山の雄大な姿が現れました。この日のガイドさんは若い男性で、穏やかな雰囲気の中、山の知識を交えながら丁寧に案内してくれました。参加者全員がガイドさんの話を聞けるように配慮された登山スタイルは、安心感がありました。
- トレッキングパンツ
新調したトレッキングパンツは、寒さや雨にも耐え、動きやすさも抜群でした。高価なパンツに手が届かず、ワークマンで見つけたものですが、十分に満足のいく性能でした。同じパンツを履いていた女性と話が弾み、ワークマン女子のアイテムについても情報交換ができました。 - カメラ
晴天の栗駒山では、たくさんの写真を撮りましたが、一眼レフとスマホの写真をうまく整理することができず、これは今後の課題です。
栗駒山で見たもの
栗駒山にはかつて硫黄採掘が盛んだった鉱山跡があり、当時の面影を感じることができました。名残ヶ原という場所では、かつて鉱夫たちがこの地を去る際、花魁たちが手を振って見送ったという話が伝えられています。
また、登山道では外来種のアカツメクサが咲いており、自然環境の変化を危惧しました。登山者の靴に種が付着して運ばれてきたのかもしれません。