こんにちは「ゆるりら」です。
久々に井上尚弥選手の試合を、リアルタイムで視聴しました。私も夫君も、「何とかっていうのに入らないと(お金を払わないと)見ることできないんだよね。」という暗黙の共通認識があり、(試合は今日らしいが、残念だけど見られない。)と諦めていました。
ところが、娘がそばにいたのでその話をすると、「無料で見られるんじゃないの?」とのこと。「えっ?!」と思っている間に、娘は私のタブレットを操作して、あっという間に視聴できるようにしてくれました。やったー!若い人がいてくれるありがたさを実感しました。
さて、時間になると相手が登場。うっそ、と思うぐらいの体格差でした。井上選手は、デビュー当時はライトフライ級(リミット48.97kg)。その後、スーパーフライ級(52.16kgリミット)、バンタム級(約53.5kgリミット)を制覇し、現在はスーパーバンタム級(約55.34kgリミット)です。
今回のアフマダリエフ戦の前日計量では、井上選手は121.8ポンド(約55.3kg)、対戦相手のムロジョン・アフマダリエフは121.3ポンド(約55.0kg弱)で計量をパスしました。数字上はほぼ同じです。
ただ、井上選手にとっては、本来の標準体重よりも10キロ近く重くした状態で臨む階級です。強すぎて下の階級にはもはや相手がいないため、無理にでも体を大きくしてスーパーバンタム級まで上げざるを得なかった――その背景を思うと、改めて恐ろしい挑戦だと感じました。
アフマダリエフは、一目で「みっちみち」「頑丈そう」と感じる体つき。全身がトラックのタイヤのゴムでできているかのように弾力と強さを感じさせました。井上選手も筋肉をつけていますが、俊敏さを生かすためには無闇に筋肉を増やせないはず。そのバランスをどう保ってきたのか、計り知れません。
試合はヒリヒリする攻防でした。アフマダリエフのパンチは重い上に速く、ロープ際で捕まれば一発で終わるかもしれない恐怖を覚えました。それでも井上選手は、軽やかにリング中央へ戻り、鋭いパンチで相手の顔を揺らしました。けれど、まるで進撃の巨人のように、打っても打っても効いた感じがしないのです。
それでも井上選手は見事でした。目にもとまらぬ速さの「スウェーバック」でパンチをかわす姿は、CGではなく実写なのが信じられないほど。芸術そのものに見えました。結果は判定勝ち。素人目にも明らかに井上選手が優勢でしたが、もし一発をまともにもらっていたら――と想像すると背筋が凍ります。
格闘技が怖くて見られなかった私が井上選手だけは好きになったのは、神業的なKOと、その後の爽やかな姿に魅了されたから。昨日も12ラウンドを戦い抜いた直後とは思えない落ち着いたインタビューで、まるでアイドルのライブMCのようでした。どうか無理をせず、階級を戻してでもいいから、できるだけ長く現役を続けてほしいと願わずにいられません。
大相撲
同じ日、大相撲も初日を迎えました。大の里関は東の横綱として最後の取組に登場。相手は急成長中の安青錦関でした。母も私も安青錦関を応援していますが、さすがに大の里関戦となれば話は別です。
これまで初日は緊張なのか、ふわっとした出だしが多かった大の里関。でも昨日は迫力満点。俵を伝って逃げようとする相手を猛追撃し、最後まで気迫を見せてくれました。まさに横綱らしい姿です。
旅行中は船で時差を気にしながら相撲を見ていましたが、今もピースボートに乗っている相撲ファンが同じように楽しみにしていると思うと、懐かしく胸が温かくなります。今場所も、大の里関の戦いを楽しみに見守りたいと思います。


