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「キングダム・大将軍の帰還」を見てきました。大人気ベストセラーコミックの実写版として今まで3作作られてきましたが、これが第4作目です。実は、コミックの方を読んでいないため、実写にあたってコミックの世界観をどう映像化したのかという判断はできませんが、映画だけのファンとして、本当に引き込まれる映画でした。
まず、5年前になる第1作の時に、山﨑賢人さんと吉沢亮さんが主人公の信と友人の漂の少年の頃を演じ、二人で武芸を磨き大将軍を夢見る時代の話が描かれました。それまで美しいけれど少し弱い感じだった吉沢さんが、二役をきっちりと演じ分け、パワーのある表情を存分に出して、意外にすごいぞ、と、思って応援していました。彼はその後NHK大河ドラマの「青天を衝け」で、堂々と主役をやり切るなど、大活躍を遂げています。もちろん、山﨑賢人さんもその後大活躍で、この5年間、キングダムの準備を含めると7年の間に、演技も含め素晴らしいオーラを身に着けてきたと思います。
今回の「大将軍の帰還」はキングダム集大成で、コミックの方はもっと話が続くそうですが、映画はここで終わりになるようです。今回封切直後なので内容にはあまり触れませんが、前回の映画と話の上では同じ日から続いています。恐ろしい敵の武将(吉川晃司さん)の殺戮は、怖くて涙が流れました。その後もハラハラする展開で、ずっと引き込まれました。
昔の戦場の様子がセットや小物、壮大なSFXなど、細かいところまで極上にこだわっていて、役者さん一人一人の個性が光り、その時代を生きる等身大の人間味があふれていました。今回は大沢たかおさんが演じる大将軍が大迫力で、この映画全体を引っ張っており、まさに王騎将軍が何万人もの軍を率いているそのものでした。あの腕の太さ、演技、優しい表情や憎しみを込めた表情、アクション、全てが圧巻でした。王騎将軍を部下が尊敬し、畏敬の念を抱き、将軍は一人一人を愛して、その命の責任をすべて肩に背負っている、その大きさがあふれていました。全編クライマックスで、息つく暇もない大迫力でした。大沢たかおさんが、まさに俳優の大将軍として、若い世代やスタッフ全てを、全力で引っ張っている、また若い世代もどの役者さんも、全力で自分の役をその人として生き切っている、そんな映画でした。
映画を見ながら、自分は父親も夫も息子も戦場に送ることがなかったことを感謝しました。映画の中の女性のように徴兵された家族の命を祈ることもなく、暮らしていられる。毎日、おいしいものを食べ、飲める水で沸かしたお風呂に入り、空調の利いた快適な温度の中生きていられる。可愛いわが子の命が脅かされることもなく、信条を曲げるように強制されることもなく、好きな本を読むことができる。どこへでも自由に行ける。こんなに幸せな時代に、そして日本に生まれることができて、本当に幸せなんだと、映画を見てしみじみと感じました。
自分もいったいいつまで生きていられるのかわかりませんが、この幸せな日本に生まれて、自分の仕事を得て収入も得て生きてこられたこと、優しい家族がいること、本当に感謝し、大切に生きていきたいと、改めて感じた映画でした。