1. 明るく健脚で聡明な女性たち

東北の旅では、多くの方々との出会いがありました。一人参加の女性は5人おり、2日目の夜は5人で夕食を共にしました。皆さん私より先輩で優れていて、特に登山の脚力に関しては私が一番初心者で、助けていただくことが多かったです。

どの方も現役時代もリタイア後も活躍されており、驚くほどアクティブな生活を送っていらっしゃいます。「先週は北海道、その前は沖縄にいたのよ」などと話す姿には羨ましさを感じるばかり。観光旅行や御朱印集めもほとんど巡り尽くし、今は山歩きが一番楽しいそうです。「今回の山なんてごく初級よ」と笑いながら、蔵王の山道では雨と寒さ、急な上り下りにも平然としていて、「あら、晴れてきたわね。もう一度登ってみようかしら!」とまでおっしゃるのです。

気配りが行き届いた方々で、彼女たちの動きを真似ることで私も要領よく過ごせました。きっと仕事もできる方々だったのだろうと感じました。さすがです。

仙台駅では旅で親しくなったお一人と居酒屋に入り、ビールや刺身を楽しみました。駅近くの居酒屋ですが、刺身は新鮮で美しく盛り付けられ、価格も手頃でした。その方との会話も弾み、素敵なひとときを過ごしました。

2. ツアーガイドさん

旅行会社のガイドさんが「3日間ずっと天候が悪かったらと思うと心配でしたが、最後に晴れて皆さんに良かったねと言っていただけて本当に嬉しかったです。」とお話しされました。その言葉に感心しました。ガイドさんにとっては、雨でも風でも仕事に変わりはないはずです。しかし、旅行者としては、お金と時間を使って参加しているため、天候が悪いと残念な気持ちになるものです。それをうまく「ガイドの私が心配していた」という形で話すことで、辛さを和らげてくれたのだと感じました。これもプロの技ですね。

3. 経歴も心も体もエリートなご夫婦

帰りの新幹線では、とても上品な高齢のご夫婦と隣の席になりました。まず、ご主人が私のトランクを棚に上げてくださったのです。かなりの重さでしたが、軽々と持ち上げてくださいました。そして、私の布バッグに「Copenhagen」と書かれているのを見て、「コペンハーゲンに行かれたんですか?私たちも北欧に長く住んでいましたよ」と話しかけられました。

実はそのバッグ、フライングタイガーで買ったものですが、それがきっかけでお話が弾み、さまざまな興味深いエピソードを聞かせていただきました。ご主人は86歳で、お二人ともおしゃれでおそろいの白いスニーカーを履き、山道でも軽快に歩いておられました。

ご主人は長く海外で勤務され、奥様も一緒に海外生活を送っておられたとのこと。各国での経験談はとても興味深く、ヨーロッパでは「妻がいない男性は一人前とみなされなかった」そうです。ホームパーティーも頻繁に開かれ、そのたびに奥様が料理を手掛け、接客されていたとのこと。日本のように奥に引っ込むのではなく、美しく着飾ってゲストと接するのが当たり前だったそうです。

退職後はアメリカで不動産業を起業され、成功を収められたご夫婦。その時の住まいはエンゼルスの本拠地近くで、ゴルフ場も近くにあり、奥様は週に5日ゴルフを楽しみ、「ホールインワンを2度」達成されたという腕前だとか。

他にも多くの興味深い話を聞かせていただきましたが、特に印象的だったのが、現在の健康維持の方法です。以下に紹介させていただきます。

  1. 毎日マンションの14階を上り下りする。
  2. 30分の散歩では、3分早歩きと3分普通歩きを繰り返す「インターバル散歩」を行う。
  3. 16時間の断食(オートファジー)。夕食を午後5時に摂り、朝食を午前10時頃にする。
  4. サックスを吹いて肺活量を維持する。

ご夫婦はゴルフや登山、さらには桜の名所巡りなども楽しまれているそうです。お二人の優しさと気さくさ、そして豊かな経験に触れることができ、貴重なひとときを過ごせたことに感激しました。

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